複合現実(MR)とは、現実空間と仮想空間を混ぜ合わせることにより新たな空間を構成する技術です。
現実世界の情報を取得し、インタラクティブにコンピュータの映像を変化させ、情報、グラフィックその他を投影することで、人間の知覚を擬似的に拡張するヘッドマウントディスプレイ(HMD)の開発を目指しました。
MS社のHololensを始めとして、MR型HMDは既に開発・発売されていますが、高価で未だ普及していないため、シングルボードコンピュータを用いてなるべく安価に実装しようと考えました。 コンピュータはLattePandaを使い、今回は手を認識して3Dオブジェクトを重ねて投影するHMDを開発しました。 また、Raspberry Piを用いて開発した試作は、ラズパイコンテストにて高専賞を頂きました。
(ラズパイマガジン2019/2月号掲載)。
・卒業論文序文
2017年においてモバイル端末全体(携帯電話・PHS及びスマートフォン)の保有率は84.0%となっており、なかでもスマートフォンの保有率は60.9%となっている(1)。携帯電話IP接続サービスが開始され、携帯電話がインターネットに接続されるようになってから25年が経過したいま、携帯電話は電話機能のみならず様々な目的で広く利用されており、ユーザインターフェス(UI)としてタッチパネルを備えたスマートフォンが主流となっている。しかしスマートフォンはそのUIの特性上、操作時に画面に視界を集中する必要があり、片手もしくは両手をふさがれてしまう。街中で歩きながらスマートフォンを操作する「歩きスマホ」といった社会問題を引き起こしている。
近年、スマートフォンに次ぐ情報端末として、時計型、グラス型などのウェアラブルタイプのデバイスが開発・発売されている。なかでもグラス型デバイス(2)や、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)(3)に関しては、複合現実(MR)環境を実現できるが、未だ高価で普及には至っていない。本研究ではスマートフォンや時計のように視界を集中する必要がない透過型のHMDを、ワンボードコンピュータを使って安価に実装しようと考えた。
(1)総務省情報通信白書 モバイル端末の普及率についてのデータを引用http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h30/html/nd252110.html
(2)EPSON社 MOVERIO製品サイト グラス型端末の例 https://www.epson.jp/products/moverio/bt300special/
(3)Microsoft社 HOLOLENS製品サイト 複合現実型HMDの例 https://www.microsoft.com/ja-jp/hololens




