SWING BACK

久しぶりの東京。

前回・前々回は教員資格認定試験のため最低限の滞在で、この空気に浸るのは本当に久々な感じがする。

価値観の基準を東京に置きたいと思っている。地方の出身だけど、東京の価値観を内面化することはそう難しいことではないと思う。東京の基準で食事のおいしさを噛み締め、空気のおいしさに感動したい。東京という主語の大きさから、田舎者であることが隠しきれないけど、でも様々な表情がある街だからこそ、様々な側面を取り出せるよう留保しておきたい。

今回は布袋寅泰日本武道館公演のため上京。神保町に滞在する。

神保町もずいぶん久しぶりだ。1年以上ぶりだと思うが、前回店頭で気になって買わなかった本がまだ同じ場所にそのまま陳列しており悠久を感じさせる。でもいまの自分はその本に興味を失っており、季節が僕だけを変えている。

神保町を歩くと背表紙に勉強不足を責められている気持ちになるが、今はポケットの中にあるKindle端末からも積読を責められる。

最近はとんと読書量が減った。

読書は読書によって引き起こされるものだ。大学院生の頃に比べて時間の余裕が減ったのはもとより、本を読まなくても済んでしまう日々の中で、どうしても読書量は減ってしまう。かろうじて読む本も腰を据える必要のないライトなものばかりで、読書に伴う苦しみとは向き合っていない。

読書は人生を豊かにするが、決して幸福にするとは限らない。これでいいのかと焦る気持ちの反面、これでいいのだと安堵してしまう自分もいる。

でも読書量を遥かに上回るペースで本を買っている。振り返ると読みたくて買っているというよりも、読まなければならないから買っているような気がしてきた。「〜なければならない」というのは価値観だが、学術的なそれを内面化しているのか、過去を捨てられないだけなのかわからない。あれもこれも読んでいないのに、この滞在でまた10冊ほど買ってしまう。

怠惰という2文字で片付けず、自分が何に支配されているのかを考えたいとは思う。

布袋寅泰の日本武道館公演は流石だった。

普段のホール公演やアリーナ公演ではほぼ確実に見ることが出来ない角度での鑑賞となり新鮮だった。座席発表時はファンクラブなのに…?と思ったのだが、むしろこれは玄人向けの配席だったのだと思い直すくらい。まあ、であれば1階席でこの角度にしてほしかったのだが。

ステージバックが後で発売されたのも惜しい。ステージバックが選べるならそちらにしたかったくらいだ。

はじめての日本武道館は思っていたより小さく、観客の一体感を感じられる。いくつかのアリーナ公演に参加したが、日本武道館が一番いい。座席の問題もあるかもしれないが、音響もホール公演より良い気がした。

今回は特にキーボードがすごかった。奥野氏のキーボードはGUITARHYTHM的世界観にマッチしていて安定感があり長年起用されていたのだと思うが、H ZETT M氏の起用によりアバンギャルド感が増した。パーカッションのスティーブエトウ氏によっていつもの曲もグッと印象が変わっていたし、久しぶりのZackのドラムもタイトでいい。

終演後は「ぶらじる」でコーヒーを飲む。

今朝の早朝便で羽田からセントレアに到着。今回は久しぶりに楽しい旅になった。旅に憧れる気持ちが久々に戻ってきた。久しぶりに街を歩き回った。

今年はしんどい1年だった。揺り戻しのように戻ってきたこの気持ちのままもうしばらく独りで頑張れそう。

独りでしか出来ない旅や、独りでしか出来ない決断をしようと思った。

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